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2025年、参議院議員選挙の結果が出ました。
広島県選挙区から立候補した、無所属連合の谷本誠一氏は26,947票。
広島選挙区は、10人立候補したうち、2人しか通らないので、谷本氏は落選ですが、それにしても、この短い準備期間で、これだけ票を入れてもらえたのは凄い事だと思っています。
ありがたいの一言です。
今回、国政選挙を戦ったことで得たことや、学びも沢山あり、充実した一カ月間でした。
出馬の経緯
谷本誠一氏は26,947票です。
今回の結果を受けてガッカリされている方もおられますが、この選挙に至る背景を考えると、私は大健闘だったと思います。
出馬が正式に決まったのは、告示日の約一カ月前です。つまり、準備期間はわずか一カ月です。
「選挙運動はセレモニーみたいなものなので、当落にはあまり影響しない。それよりも、選挙期間までの間にしてきた準備が当落に影響する。その準備は一カ月前にはできていないといけない。」
...これは、2023年、呉市議会議員の選挙を手伝った時に、選挙参謀に言われた言葉です。
それがずっと頭にあったので、今回の挑戦は「票の獲得」という意味では無理ゲーだと思っていました。準備期間がなかったですから。
従って、「負ける事が分かっていても、その中でどんな成果を得るか」を考えて動きました。
私は谷本氏とは以前から「改憲勢力の危険性」について頻繁に話し合っており、とくにここ最近の日本美化、戦前回帰の流れに危機感を感じていました。
改憲派の勢いに押され、護憲を訴える声がだんだん小さくなっている中で、何とかしなければいけないと思っていた時に、出馬の話がきました。
憲法記念日の5月3日、無所属連合の共同代表である大西つねき氏が、広島に街頭演説に来られ、谷本さんが弁士を行った日でした。
記事や動画などで伝えても、なかなか広がらないので、選挙運動を通じて、リアルの場で訴えることはとても意味があります。
そう思って本人の背中を推し、その一か月後に出馬が決まりました。
今回そのチャンスを与えてくれた無所属連合さんには本当に感謝しています。
組織力がない中で心がけていた事
今後選挙に出たい人の参考になればと思い、簡単に説明します。
選挙はお金を持っている人ほど出やすい仕組みになっています。供託金の他に、ポスターや、選挙カー、選挙ビラなどに、かなりのコストがかかります。
最もネックなのは供託金ですが、これは得票が少なければ没収となります。
ポスターは一応公費で出してくれる...事になっているのですが、条件があります。得票が少なく、供託金が没収になれば、公費では払ってもらえません。つまり、ある程度票がないと、ポスター代は自腹になります。
ポスターの掲示板は、広島県だと設置場所は全部で8073カ所。これだけの枚数が必要になります。ポスター代は印刷会社にもよりますが、私の給料の数か月分でした。
没収になるかどうかの境界線は、2022年の参院戦広島選挙区を例にすると、144,587票。この数字は、投票数や定数によって変動しますが、「だいたいこのぐらいの票以上を取らなければ没収」だと聞かされていたので、最初から、落選する事も、没収される事も分かっていました。
組織が整っておらず、知名度も準備期間もない状態では、無理ゲーです。
そう考える根拠は、過去の反コロナ界隈の仲間達が選挙に出た時の得票です。
特に2022年の参院選の情報は参考にしました。「このぐらいか」という目安はだいたい想像つきます。
私個人的には、告示日数日前に出馬を決めた埼玉選挙区から出馬した高橋やすし氏の票を目標にしていました。
谷本さんの場合は、マスクのイメージもあるので、マイナスからスタートです。これをどうやって巻き返すかも課題でした。
コロナ関係では参政党がいますし、護憲ではれいわのはんどうさんがいるので、票が割れる事が予想されます。
だから今回の選挙は、票がとれなくても、「今伝えなければならない事」を伝えるということに力を注ぎました。
お金をかけない選挙
できるだけお金をかけないよう、無理をしないように心がけました。
例えば、谷本さん本人の車にポスターを貼って選挙カーにしました。
スピーカーがついていないので、ウグイス嬢はなし。色んな所へ行って街頭演説をして撮影したものをアップするというスタイルを採用。
問題は運転手です。市議選の時に常に一緒だったドライバーさんは、今回は家庭の事情で全てに参加が難しく、他に運転できる人は、前半はポスター貼りに行くことになっていたので、それ以上負担かけられません。
その為、得に前半は谷本さんが運転することもありました。
行ったことがない場所がほとんどですし、街頭演説の場所選びには苦労しました。
選挙カーは公道は停められるのですが、あまりにも邪魔な停め方をすると、法律上は問題なくても、イメージが悪くなります。
人通りの多いショッピング施設でも何度か街頭演説をしましたが、うっかり敷地内に入るとマズいです。かといって、店から出てすぐ車に直行する人が多いので、離れすぎると聞いてもらえないといった問題もあります。
地元の仲間が誘導してくれた時は、迷わないので助かりました。街宣場所が想像できると、日程調整も楽になります。
何処に行ったらいいか分からないのが困りました。
最も過酷だったのは、ポスター貼りです。急なお願いだったのですが、忙しい中、色んな方が協力してくれました。ほぼコンプリートしたと思います。
伝えたかった事
谷本氏は政策を5つ掲げていましたが、得に訴えたかった事は、「ワクチンの問題」と「日本国憲法を守る」ことです。
ワクチンに反対する為には、日本国憲法によって人権が守られている必要があります。憲法を変えると、ワクチンを強制されたり、自由に意見が言えなくなったりする可能性があるので、最優先事項は護憲です。その為、街宣で最も多く話したと思います。
戦争の話をした理由
憲法の話と共に、合わせて戦争の話をする事もありました。「選挙と関係ない」と言われた事もあるので、その理由を説明しておきます。
憲法の話は、関心を持つ人が少ないし、伝えるのが難しいテーマだったりします。そして、護憲を主張する時は、改憲したい人達からの反論を想定しなくてはなりません。
反論意見で得に多いのが、以下のような話の展開です。
●敵が攻めてきたらどうするんだ
●丸腰はダメだ。
●自分の国は自分で守らなければいけない。
●昔の日本人は国の為に勇敢に戦った。
●今の日本人が戦えなくなったのは、GHQによって弱体化させられたからだ。
●GHQのせいで自虐史観を植え付けられて、日本人は自信が持てなくなった。
●GHQに支配される以前の日本人の精神はすごかった。
●他国を支配していない、解放したんだ。日本人が悪い事をしたというのはデマだ。
判で押したように、この展開を語られるので、護憲を拡散したかったら、このような意見に対してに、丁寧に答える必要があります。これに答えられなければ説得は厳しいです。
戦争の話は聞きたくない...という人もいます。悲惨なので気持ちはわかります。「憲法の問題を語るなら、それだけ話せばいい」...という意見もいただきます。
ですが、憲法単独の説明にしない方がいいのです。
何故なら、改憲派が、憲法の問題を語る時に、戦争や大日本帝国の話を持ちだすからです。
特に「攻められた時に丸腰はおかしい、9条を改正して戦えるようにしないと日本を守れない」...といった考えを覆すには、戦争の話をセットにする必要があります。
攻められるのが怖いから憲法を変えたい...と思っている人に、戦争の話題を避けて話すと説得できません。「攻められた時の不安」を解消する必要があるのです。
例えるなら、コロナが怖いと思っている人に、ただワクチンやマスクの危険性を説明しても、納得してくれないようなものです。ワクチンを打たない代わりに、大丈夫な方法がほしいわけです。
界隈でも賛否両論ありますが、怖い人の為に、私は必ず代替療法を提案します。怖くないんだよ~と説明してあげると、少し落ち着きます。
憲法の話と戦争の話をセットで語るのは、仮に闘えるようになっても、日本は守れないし、逆に危ないんだよ。今のままがいいんだよ...と言う事を伝える為です。
戦争の話をすると、揉める事もあります。
「被害者としての視点」と、「加害者としての視点」の両方を話してもらったつもりですが、得に日本を美化している方には、後者の話は受け入れがたかったようです。
その時は、選挙期間中ということもあり、詳しい説明ができかったのですが、終わったので、私も分かりやすくまとめていきたいと思います。
護憲を訴えてよかった事
今回、反コロナと護憲をセットに訴えたとことは、私が考えていた以上に良い結果につながったと思います。
当選はしませんでしたが、この問題を伝えたいという目的は達成されました。
最近の、戦前回帰を望んだり、日本を美化する風潮に「おかしい」と思っていた人達が、少しずつですが、反応してくれるようになったのです。
街宣の後、「僕も今の流れはおかしいと思ってました」といった事を言ってくれる人が何人もいました。
日本美化の設定に否定的なコメントをすると「反日」「日本人じゃない」というレッテルが貼られるので、それが怖くて何も言えない人がいると、私は前から思っていました。
ですが、誰かがハッキリ言う事によって、それを聞いた人が、「こんな意見を言ってもいいんだ」と思ってくれるようになったとしたら嬉しいです。最初に言うのは難しくても、誰かが言えば、言いやすくなります。言論弾圧は放置してはいけません。
そんな風にしたいので、これから、何故日本国憲法や戦後の日本の政治がマシなのかを、当ブログでも語っていきます。
続編は以下の②です。












